論考:茶番としての政治劇──第1章 イーロン新党とトランプの応酬

論考:茶番としての政治劇


こんにちは、\イッカクです/
今回から、茶番としての政治劇について書きます。

茶番としての政治劇──イーロン新党とトランプの応酬

2025年7月、イーロン・マスク氏が
「アメリカ党」なる新党の立ち上げをX上で表明した。
(なんか、日本**党、みたいです🤣)

タイミングは、ちょうどトランプ前大統領が推進した
「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」
──いわゆる大規模減税法案が米議会を通過した直後である。

一見すれば、これは米国政治における大きな分岐点のようにも見える。
トランプ氏は
「経済再生と自由主義」の名のもとに減税を訴え、
マスク氏は
「財政規律と中間層支援」の旗を掲げて反発。
マスク氏に至っては、
新党立ち上げの世論調査をXで自ら行い、
その賛成が2/3を超えたことを理由に、政界参入を明言したのである。

だが、この劇場型政治、果たして本当に「対立」なのだろうか?

むしろ、我々が見せられているのは“対立という形式を装った
一種の演出”、つまり「分断ショー」ではないかとの疑念が生まれる。

事実、両者の衝突は今回が初めてではない。
6月にも一時的に舌戦があり、
その後マスク氏が謝罪しトランプ氏が受け入れたと報じられたが、
まもなくして再び火花が散った。
まるで脚本のあるドラマのように、争いは“再燃”する。

背景には、
両者が巨大な資金力と影響力を持つ
「グローバル・プレイヤー」であるという共通項がある
トランプ氏は「アメリカ第一主義」を標榜しながらも、
金融市場の操作や軍需産業との関係を絶たない。
マスク氏は「言論の自由」や「技術革新」を掲げながら、
Starlinkで地球規模の通信支配を進め、
Neuralinkでは人間の神経系に直接アクセスしようとしている。

つまり、見た目は対立していても、
その“構造”はどこか似ている
そして、より大きな視点から眺めれば、
両者ともに
「技術と経済による管理社会」に
向かって一歩ずつ歩んでいる。

マスク氏は新党の目標として
「上院で2〜3議席、下院で8〜10議席を獲得して
キャスティングボート(決定権)を握る」
と語っている。
これは、二大政党が拮抗する状況下では、
極めて強い交渉力を持つということだ。
表向きは改革派を装いながら、
裏では政策を左右できる位置に滑り込む
──これが真の狙いかもしれない。

トランプ氏も、マスクの動きを警戒しつつ、
「EV推進をやめてガソリン車に戻せ」と主張。
マスク氏は逆に「再生可能エネルギーこそ未来だ」と返す。
まるで保守と革新の代理戦争。

しかし、そのどちらの主張も、
「技術と管理で未来を支配する」
という大枠からは外れていない。

一体、どこまでが“本気”で、どこまでが“演技”なのか?

現代政治において、この問いはますます重要になっている。
そして我々は今、AIとプロパガンダとSNSの時代に生きている。
芝居と現実の境界線は、日ごとに曖昧になりつつある

今回のマスク新党劇もまた、
その「曖昧さ」を利用したプロセス管理型の誘導劇ではないかと、
和多志は疑ってやまないのである。

では、また。

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