国会議員はどう育てるべきか――市民の声と制度で支える新人育成の提案

日記

国会議員はどう育てるべきか
――市民の声と制度で支える新人育成の提案

国を動かす人は、どうやって育てればいいのだろうか

私たちは選挙のたびに考えます。
「この人で本当に大丈夫だろうか」
「当選した後、ちゃんと仕事ができるのだろうか」と。

でも、よく考えてみると少し不思議です。
会社なら、新人研修があります。
医師や弁護士なら、国家資格と実務訓練があります。
それなのに、国の進路を決める国会議員については、
「当選したら、あとは各自で頑張ってね」という世界が続いています。

今回は、そんな日本の政治の足元について、
「育て方」という視点から、静かに、でも本気で考えてみたいと思います。

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はじめに:政治の仕事って、何のためにあるんだろう

難しい言葉は使いません。
政治の役割を、あえて一言で言うなら、こうだと思っています。

人が、安心して暮らせるようにすること。

病気になっても、仕事を失っても、災害に遭っても、
「もう終わりだ」と思わずに済む社会をつくること。

そしてもう一つ。

人が、普通に、穏やかに、生きていける余白を守ること。

これが、政治の一番根っこの仕事ではないでしょうか。
立派なスローガンや、耳ざわりの良い言葉ではなく、
制度や予算として、それを形にする責任。
それを担うのが、国会議員です。

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現実:国会議員の育成は「バラバラ」

実は、日本の国会議員には、
国家として統一された育成カリキュラムは存在しません。

実態は、いわば「分散型」です。

秘書として長年働いた人
地方議員を経験してきた人
政党の政治塾で学んだ人
民間の政治スクール出身の人
そして、当選後に行われる新人議員研修

こうした複数のルートを通って、
それぞれが、それぞれのやり方で政治を学んでいます。

もちろん、これは一概に悪いことではありません。
多様な経験があるからこそ、政治に厚みが出る面もあります。

ただし、大きな問題が一つあります。

どのルートを通ったとしても、
「国民の暮らしと、ちゃんとつながっているか」を
共通の基準で確かめる仕組みがない、という点です。

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当選後研修はある。でも、それで足りている?

実際、ほとんどの政党では、
初当選後に新人議員向けの研修が行われています。

国会法や議院規則
予算書の読み方
官僚との折衝方法
倫理やコンプライアンス
メディア対応

こうした内容は、確かに重要です。

でも、ここで一つ、素朴な疑問が湧きます。

それらは、「政治の技術」ではあっても、
「政治が誰のためにあるのか」を
本当に確認する場になっているでしょうか。

研修の内容も、深さも、力の入れ方も、
すべて政党ごとに違います。
国家としての共通チェックはありません。

結果として、
当選後の育ち方は、運と環境に大きく左右されます。

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だから提案したい:「新人議員を社会で育てる」仕組み

ここで提案したいのは、
誰かを排除する制度でも、試験でふるいにかける話でもありません。

むしろ逆です。

新人議員を、社会全体で支え、育てる仕組みをつくれないか。 そういう発想です。

たとえば、こんな内容を柱にした、
国家標準の新人向けカリキュラムです。

憲法や人権を、現実の事例から学ぶ
予算が暮らしにどう影響するかを具体的に知る
不祥事や失言が、なぜ起きるのかを検証する
災害時や危機対応を、模擬体験で学ぶ
多様な市民の声を、直接聞く機会を持つ

ポイントは、「現場」と「暮らし」です。 机上の理屈ではなく、 生活の感覚と、制度を結び直すこと。

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強制ではなく、任意でいい

ここは、とても大事なところです。

この制度は、強制である必要はありません。
受けるかどうかは、議員本人の判断でいい。

ただし、
修了した議員には、修了証や公開情報としての表示を行う。

有権者が、 「この人は、こういう学びを経ているんだな」と 判断材料にできるようにする。

強制しない。
でも、見える化する。

それだけで、政治の空気は、かなり変わるはずです。

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市民は、どう関われるのか

この仕組みは、
政治家だけのためのものではありません。

市民が声を出し、関わる余地を、
きちんと組み込むことが大切です。

たとえば、 カリキュラムの一部に市民参加の意見募集を入れる。 修了認定の場に、市民代表を加える。 研修の中で出た政策案を公開し、意見を募る。

「育てる側」と「育てられる側」を分けない。

一緒に、政治を底上げしていく感覚です。

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おわりに:怖いのは、無知ではなく、無自覚

「国会議員に、そこまで求めるのは厳しすぎる」
そう思う人もいるかもしれません。

でも、本当に怖いのは、
学ぶ機会がないまま、
大きな権限だけを持ってしまうことです。

無知よりも、無自覚。

その状態を放置する方が、
よほど社会にとって危うい。

だからこそ、 責める制度ではなく、育てる制度を。

この提案は、
政治を信じたい人のための、
小さくて、現実的な一歩だと思っています。

あなたは、どう感じましたか。

賛成でも、反対でも構いません。
「もっとこうした方がいい」という意見も、
きっとあるはずです。

その声こそが、
次の政治をつくる材料になるのだと思います。


では、また。

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